MERIDA ボトルケージ台座修理
今日は少し軽めの修理です。
高校生のMERIDAをお預かりしました。
ボトルケージの台座ネジを締めすぎて壊し、固定出来なくなってしまったとのことです。
1. くるくる回る無限地獄
お預かりして確認してみると、確かに台座ナットがフレームに固定されていません。
ネジと一緒に、くるくる回ってしまいます。
まさに無限くるくるの地獄です!
これでは、ボトルケージをしっかり固定することができません。
「これ、直りますか?」
そう尋ねる少年の表情は、なかなか不安そうな表情。
おじさんにまかせなさーい(笑)
2. 壊れたポップナットを慎重に外す
まずは、駄目になったポップナットを外します。
グラインダーとドリルを使い、慎重に破壊していきます。
相手は小さな部品ですが、下にあるのはカーボンフレームです。
勢いで傷を入れてしまったら、簡単修理どころではありません。
周囲を養生し、フレームにダメージを与えないように、ゆっくり進めます。
こういう小さな修理ほど、変に油断できんとです。
3. フレーム内にコロリ
無事に撤去できました。
よしよし、ここまでは順調。
しかし、残ったナットの先端がフレーム内にコロリ。
アーッ!
この時点で、作業の本番はポップナット交換ではなく、フレーム内に落ちた部品の救出になりました。
小さな金属片がフレームの中でカラカラ音を立てる。
これをそのまま返すわけにはいきません。
4. 新品のポップナットを固定する
まずは新しいポップナットを取り付けます。
新品のポップナットに接着剤を塗り、専用工具に装着。
適正な力を加えることで、ポップナットが適度に潰れ、フレームに固定されます。
ここは締めればよい、というものではありません。
潰しすぎれば壊れますし、弱すぎれば固定されません。
ちょうどよいところを狙っていきます。
新しいポップナットを装着。ガッチリ固定できています。
5. 問題は、落ちたナットの救出
ポップナット自体は無事に装着できました。
しかし、問題はフレーム内に落ちたナットの先端です。
これを摘出せねばなりません。
シートポストを外し、フレームをひっくり返して、振ってみたり、叩いてみたり。
全く出てくる気配なし。
結局、フロントフォークも取り外し、あっちから振り、こっちから叩き、角度を変え、また振る。
そんなことを二時間ほど続けて、ようやく救出することができました。
ポップナットの交換作業より、こちらの方が時間がかかってしまいました。
簡単修理のはずが、こういうところで工房の日常を感じます。
6. ボトルケージのネジは優しく
ロードバイクに使われているボトルケージ台座のポップナットは、ほとんどがアルミ製です。
軽くできている反面、締めすぎるとすぐに壊れてしまいます。
ボトルケージ取り付けの指定トルクは、だいたい1〜2Nmほど。
割と繊細です。
「しっかり固定したい」と思って強く締めたくなる気持ちは分かります。
でも、ここは力でねじ伏せる場所ではありません。
取り付けの際は、優しく締めてあげてくださいね。